神事

 子供の頃、近くの小さな神社に土俵があってよくそこで相撲を取っていた。町内にはもう一つ火祭りで有名な大きな神社があってそこにも土俵が設えてあった。その土俵で町内の「子供相撲大会」に出たこともあるから相撲が神社と縁深いものであることはよく理解できる。とは言え当時から極まれにしか使われなくなっていたため神社の土俵は「相撲は神事」というほど立派な姿を保っていたわけではないのだ。だから「相撲は神事だった」と言うべきだろう。

 相撲を神事・神事と力説されると素朴な疑問がわいてくる。即ちどの神様に奉納するの?とか神事なら体育館ではなく神社でやるべきでは等々。そして神事と思って相撲を取っている力士はいないと思うが神社でやればそんな力士たちにも神事感が湧いてくるかもしれないではないか。